こたつ日和

徒然なるままに。雑記

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サイコ・キラー、策に溺れる

清掃魔清掃魔
(2008/10/24)
ポール・クリーブ

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血の着いたゴム手袋、という結構印象的なカバーの本です。

クライスト・チャーチの警察署で掃除夫をしている「ノロマのジョー」。
誰も彼の本当の姿を知らない。いや、知ろうともしない。
彼の真実・・・それは彼が連続殺人鬼「クライスト・チャーチ・カーヴァー」であるということ。
警察内に潜り込む事で、彼は自分の捜査の進展状況を把握することができた。
しかし、警察も知らない事実がある。
それは、自分の犯罪の中にコピーキャットが紛れ込んでいるという事。
気がついているのはオレだ。警察のマヌケ共じゃない。

話は、殺人鬼ジョーと、親切なサリーの視点で進んで行きます。
殺人鬼ジョーは自分のコピーキャットを探し始めますが、その間にも自分の犯行も重ねて行きます。まあ、どっちかっていうとコピーキャットっていうよりは、罪を擦り付けられたというか・・・なんですが。
このジョーというのが、実にサイコパス。
自分は万能だと認識している為、「ノロマのジョー」をきっちり演じています。内心では愚図でマヌケな警察を嘲笑いながら。そして、家では金魚の世話をし、ママのディナーの相手をする。母親のコーヒーに殺鼠剤を仕込みながら、母親に不幸が訪れていないかを異常に畏れている。
そして、捜査を進めていくことで、彼の犯罪人生には重大な狂いが生じていきます。
もう一人の主人公、というかストーリーテラーである親切なサリー。・・・個人的には、この女、嫌いですね。かわいそうな「ノロマのジョー」の為に何かしてあげたい、いや、してあげなくちゃいけない。そうする事でジョーを癒してあげなくちゃ。救ってあげなくちゃ。・・・・それによって、一番救われたいのは自分のくせにね。意識的にせよ、無意識にせよ。神様が味方についている(と思っている)人間は強いよ。
そして、彼女のいわば「親切心の逆効果」によって、事態は収束に向かって行くのです。

文体とか、なんかいろいろの差別用語とかありますが、それも、「ジョー」という人格を表すものだと思えば、受け入れられるかな。
特に、メリッサと出会って、自分の握っていた主導権を奪われていく、その混乱。そしてその後の精神の混乱。様々な狂いが生じていく、その混乱の状態が、文章からあふれ出てくる感じです。万能のジョーにとってのカタストロフ。それでもまだ、自分が一番状況をコントロールしていると思っている彼。
殺人のシーンなんかは、むしろあっさりしていますが、サイコパスの心理状態なんかは恐ろしいほどのリアリティを持っているようです。

悔しいなあ。認めたくないけど、後半は面白くなってきて、一気読み。
残酷シーンよりも、残酷で狂った、でも、自分は正常で万能だと思っている、サイコパスの心理状況を読む本ですかね。

ただ、胃腸風邪にやられた腹には若干・・・キタかも・・・

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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