こたつ日和

徒然なるままに。雑記

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後半は一気読み

トーキョー・プリズン (角川文庫)トーキョー・プリズン (角川文庫)
(2009/01/24)
柳 広司

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戦争中に消息を絶った知人の情報を得るため巣鴨プリズンを訪れた私立探偵のフェアフィールドは、調査の交換条件として、囚人・貴島悟の記憶を取り戻す任務を命じられる。捕虜虐殺の容疑で拘留されている貴島は、恐ろしいほど頭脳明晰な男だが、戦争中の記憶は完全に消失していた。フェアフィールドは貴島の相棒役を務めながら、プリズン内で発生した不可解な服毒死事件の謎を追ってゆく。戦争の暗部を抉る傑作長編ミステリー。

面白かった・・・面白かったんだけど、なかなか複雑な気分にさせられる作品でした。
作品は私立探偵・フェアフィールドの一人称で語られていきます。
舞台は終戦後、GHQによって管理され、戦犯を収容して処刑してきた、巣鴨プリズン。
物語を読み進めていくにつれ、当初は占領下の日本人に対して受け入れがたさばかりが目立っていたフェアフィールドの立ち位置が、少しずつ変わっていきます。記憶が戻れば戦犯として裁判(それが名ばかりであったことが作品内で触れられています)を受け、確実に処刑されてしまうであろうキジマへの関わり方なども作中で徐々に変わっていきます。
キジマを救うべく動くイツオ・キョウコの兄妹。日系二世として、通訳に従事するニシノ。プリズンの米兵ジョンソンやグレイ。ヤミイチの孤児たち。パンパンガールと呼ばれることになった外国人兵士相手の日本人娼婦たち。かなりクセがありますが、戦後の日本を象徴するかのようなキャスティング。特にキョウコはあることをきっかけに劇的に変化します。
前半、フェアフィールドの感じる日本人への嫌悪感みたいなものがじわじわ感じられて、逆にそんなもんを感じるフェアフィールドに嫌悪感みたいなのが感じられてしまって、なかなか読み進むのが辛かったです。
後半、キョウコの変化、殺人の謎解きなど、畳み掛けるように解き明かされていくので一気に読めます。ある人物に対する違和感(ネタバレか?!)だけは最後まで引っ張られてしまいますし。
しかし・・・戦争はあらゆるものを破壊し尽くすものです。人間の人格さえ破壊されてしまう・・・いや、もしかすると、奥深くにある本性が引きずり出されてしまうものであるのでしょう。そして、終戦を迎え、なまじ戦中の記憶があるが故に、生き続けていくのが困難な者もいるのです。
・・・映画でみたい・・・ミステリ仕立てななかで、何か引っかかりを感じてくれるような作品になると思うのですが。

ちなみに、BL的萌えはキジマにあるような気がしますが・・・ダメですか?

この作者さん、面白いですねー。上手いです。話題の「ジョーカー・ゲーム」も読むつもりでいま積読されてます。

実家の法事にいきますので、何冊かお供に。サブカル本も読みたいしね。

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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